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欲望という名の電車 A Streetcar Named Desire (1951)

劇作家テネシー・ウィリアムズによる1947年初演のブロードウェイ舞台劇の映画化。
中年女性の複雑な心理状態を描く、監督エリア・カザン、主演ヴィヴィアン・リーマーロン・ブランドキム・ハンターカール・マルデン共演によるドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ

マーロン・ブランド / Marlon Brando / Pinterest
ヴィヴィアン・リー / Vivian Leigh / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:エリア・カザン

製作:チャールズ・K・フェルドマン
戯曲:テネシー・ウィリアムズ
脚本
テネシー・ウィリアムズ

オスカー・ソウル
撮影:ハリー・ストラドリング
編集:デイヴィッド・ワイスバート
美術・装置
リチャード・デイ

ジョージ・ジェームズ・ホプキンス
音楽:アレックス・ノース

出演
ヴィヴィアン・リー:ブランチ・デュボワ
マーロン・ブランド:スタンリー・コワルスキー
キム・ハンター:ステラ・コワルスキー
カール・マルデン:ハロルド”ミッチ”ミッチェル
ルディ・ボンド:スティーヴ・ハベル

アメリカ 映画
配給 ワーナー・ブラザーズ
1951年製作 124分
公開
北米:1951年9月18日
日本:1952年5月10日
製作費 $1,800,000


アカデミー賞 ■
第24回アカデミー賞

・受賞
主演女優(ヴィヴィアン・リー
助演男優(カール・マルデン
助演女優(キム・ハンター
美術/装置賞(白黒)
・ノミネート
作品・監督
主演男優(マーロン・ブランド
脚本・撮影(白黒)・衣装デザイン・(白黒)作曲(ドラマ/コメディー)・録音賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
やつれた顔に、厚い化粧の未婚女性ブランチ・デュボア(ヴィヴィアン・リー)は、ニューオーリンズの” 欲望”という名の路面電車を乗り継いで、妹ステラ(キム・ハンター)の元を訪れる。

酒におぼれ、疲労以外に病を抱えているようにも見えるブランチを、ステラは気遣う。

ステラは、父の死後ブランチが、ミシシッピの生まれ故郷オウリオールの”ベルリーヴ”の土地を、自分に相談もせずに処分してしまったことを知りショックを受ける。
自分の容姿が気になり人目を気にするブランチは、粗野なステラの夫スタンリー・コワルスキー(マーロン・ブランド)の視線を意識してしまう。

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解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
風変わりな未婚女性ブランチ・デュボアは、ニューオーリンズの” 欲望”という名の路面電車を乗り継いで、妹ステラの元を訪れる。
酒におぼれて、病を抱えているようにも見える姉ブランチを、ステラは気遣うが、父親の死後、彼女が、生まれ故郷の土地を自分に相談もせずに処分してしまったことを知りショックを受ける。
その後、人目ばかりを気にするブランチは、粗野なステラの夫スタンリー・コワルスキーの視線を意識する。
ブランチが、土地を売ったことを知ったスタンリーは、その財産などを気にし始め、それを彼女に追求する。
スタンリーと同じ機械工場で働くミッチは、ブランチと顔を合わせて優しく接し、彼女は貴婦人を装い色目を使い始める。
そして、純情なミッチは次第にブランチに惹かれていく。
そんな二人を見て、気に障ったスタンリーは暴れ始めて騒動を起こす。
ブランチは、裕福に育った子供時代をステラに想い出させ、獣のように乱暴なスタンリーの元から去るよう、彼女に提案するのだが・・・。
__________

テネシー・ウィリアムズは、1948年にこの舞台劇でピューリツァー賞を受賞している。

舞台も担当したエリア・カザンの、陰険で写実的、緊迫感のある演出は、当時の多くのハリウッド作品の中では異色であったとも言える。

マーロン・ブランドをはじめ舞台初演時の配役を引き継いでの映画化だったが、ブランチ役のジェシカ・タンディの年齢的な問題で、ロンドン公演でその役を演じたヴィヴィアン・リーが映画では起用された。

とは言っても2人は4歳しか違わない。

1999年、アメリカ議会図書館が、国立フィルム登録簿に登録した作品でもある。

第24回アカデミー賞では作品賞以下12部門でノミネートされ、主演女優(ヴィヴィアン・リー)、助演男優(カール・マルデン)、助演女優(キム・ハンター)、美術(白黒)を受賞した。
・ノミネート
作品、監督
主演男優(マーロン・ブランド
脚本、撮影(白黒)、衣装デザイン(白黒)、
作曲(ドラマ/コメディー)、録音賞

2度目のアカデミー主演賞を獲得したヴィヴィアン・リーは、”美女”のイメージを捨てた、体当たりの気迫ある熱演は見事だ。

とは言うものの、白黒画面のせいか、かなり美しくも見える場面もあり、そのように見せている工夫もなかなかうまい。

数本の出演作はあったものの、本作が主演級として本格的登場となった、粗暴な男マーロン・ブランドの、力強い演技は凄まじいほどの迫力がある。

共にアカデミー助演賞を受賞した、舞台のオリジナル・キャスト、カール・マルデンキム・ハンターも、主演陣に劣らぬ名演と存在感を示してくれている。

特にカール・マルデンが、ヴィヴィアン・リーの本性を暴こうとする、彼女の顔を鷲掴みにして灯りに当て、年齢を確認するシーンは印象に残る。


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