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マンハッタン無宿 Coogan’s Bluff (1968)

製作、監督ドン・シーゲルと主演リント・イーストウッドのコンビ誕生となった記念すべき作品。
犯人引き渡しのためにニューヨークに向かったアリゾナの保安官補の活躍を描く、リー・J・コッブスーザン・クラーク他共演の犯罪アクション。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


アクション/アドベンチャー

クリント・イーストウッド / Clint Eastwood 作品一覧
クリント・イーストウッド / Clint Eastwood / Pinterest


スタッフ キャスト ■
監督:ドン・シーゲル
製作:ドン・シーゲル

製作総指揮:リチャード・E・ライオンズ
原作:ハーマン・ミラー
脚本
ハーマン・ミラー

ディーン・リーズナー
ハワード・A・ロッドマン
撮影:バッド・サッカリー
編集:サム・E・ワックスマン
音楽:ラロ・シフリン

出演
クリント・イーストウッド:ウォルト・クーガン保安官補
リー・J・コッブ:マッケルロイ警部補
スーザン・クラーク:ジュリー・ロス
ドン・ストラウド:ジェームズ・リンガマン
ベティ・フィールド:エレン・リンガマン
ティシャ・スターリング:リニー・レヴン
トム・テューリー:マックレー保安官
メロディ・ジョンソン:ミリー
ジェームズ・エドワーズ:ウォレス
デヴィッド・ドイル:プッシー
シーモア・カッセル:ジョー
アルバート・パウエル:ディグビー

アメリカ 映画
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
1968年製作 93分
公開
北米:1968年10月2日
日本:1969年2月
北米興行収入 $3,110,000


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
アリゾナ
保安官補ウォルト・クーガン(クリント・イーストウッド)は、追跡中の先住民の犯罪者を、手荒な方法で捕える。

署に戻る途中クーガンは、 恋人ミリー(メロディ・ ジョンソン)の家に寄り愛し合おうとする。

クーガンの、悪人達も恐れる、強引で乱暴な捜査の手口と度重なる命令違反に、保安官のマックレー(トム・テューリー)は手を焼いていた。

保安官はクーガンを厄介払いするように、ニューヨークで捕らえられた凶悪犯ジェームズ・リンガマン(ドン・ストラウド)の身柄の引渡しのために、彼を現地に派遣する。

ニューヨーク
マンハッタンに着いたクーガンは、ニューヨーク市警の警部補マッケルロイ(リー・J・コッブ)の元を訪ねる。

...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
アリゾナ
強引で手荒な手法を保安官に批判された保安官補ウォルト・クーガンは、捕らえられた凶悪犯リンガマンの引渡しをのためニューヨークに向かう。
市警のマッケルロイ警部補の元を訪ねたクーガンは、リンガマンがLSD服用で入院中だと知らされて相手にされない。
クーガンはマッケルロイの指示を無視し、リンガマンを病院から連れ出してアリゾナに戻ろうとする。
しかしリンガマンは、恋人リニーらの手助けでクーガンを襲い痛めつけて逃亡してしまう。
憤慨したマッケルロイは、捜査の妨害になるクーガンを非難しアリゾナに追い帰そうとする。
その後クーガンは、親しくなった保護監察官ジュリーの資料を基に、リニーを捜してリンガマンを捕らえようと強引な捜査を始めるのだが・・・。
__________

ハーマン・ミラーの原作を基に製作された作品で、この後ヒット作を数多く世に出すことになる、製作、監督ドン・シーゲルと主演リント・イーストウッドのコンビ誕生となった記念すべき作品。

同じコンビの大ヒット作である「ダーティハリー」(1971)への布石とも言える内容は、ユニバーサルTVシリーズ「警部マクロード」を誕生させるきっかけにもなった。

警部マクロード」はイーストウッドの起用予定だったが、「ダーティハリー」の企画が決まっていたために、主演はデニス・ウィーバーになった。

イーストウッド演ずるふてぶてしい型破りな主人公の魅力を十分活かした、ドン・シーゲルのメリハリのある演出は痛快でもある。

このコンビ作品には欠かせない、ラロ・シフリンの音楽は、3年後の「ダーティハリー」のメロディーと、ウエスタン調を合体させた小気味好さだ。

主演のクリント・イーストウッドは、若々しく甘いマスクにテンガロンハットとウエスタンブーツで周囲の目も気にせず、背筋を伸ばした長身でニューヨークを颯爽と歩く姿は実に凛々しい。

傲慢で情け無用の一匹狼が、世話になった警部補に、”勉強になった”と言い残し、連行する犯人に情を見せたりするラストもなかなかいい。

タバコが苦手なイーストウッドに無理矢理に吸わせているとことなどはご愛嬌で、「ダーティハリー」(1971)でも使うサングラス姿は、ふてぶてしい主人公を印象付ける最高の小道具だ。

主人公を厄介者扱いする警部補役の名優リー・J・コッブの存在が、本作に重みを加えている。

同じくベテラン、ベティ・フィールドの、曲者の主人公を手玉に取ろうとする犯人の母親役も印象に残る。

やや地味な存在、保護観察官のスーザン・クラーク、長身のイーストウッドと並ぶと子供のようなティシャ・スターリングが、小悪魔的な魅力で好演している。
T・スターリングは、ロバート・スターリングアン・サザーンの娘。

凶悪犯には見えないドン・ストラウドだったが、4年後「シノーラ」(1972)でもイーストウッドと再び共演する。

気になるのは、クーガンがアリゾナで、保安官のトム・テューリーから出張を命ぜられる警察署のシーンがカットされてしまっていること。
恋人といちゃついていたクーガンが、突然マンハッタンに向かうヘリコプターに乗っているシーンに変わってしまうのが実に不自然だし、この保安官とのやり取りがまた面白いのだが・・・。
*私が1970年代初頭にテレビ観賞した際には、このシーンが挿入されていたのだが・・・。

1991年に破産したパンナムの本社ビルが、街の象徴として登場するのも興味深い。
(現在メットライフ・ビル)

主人公のアリゾナの恋人メロディ・ジョンソン、張り込みを邪魔される刑事ジェームズ・エドワーズ、リンガマン(D・ストラウド)の仲間のデヴィッド・ドイル(TVシリーズチャーリーズ・エンジェル”のボスレー役)、保護観察下の若者シーモア・カッセル、その後イーストウッド作品(「ダーティハリー」シリーズ)の常連となるアルバート・パウエルが、クラブで彼に絡む役で登場する。


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