デューン/砂の惑星 Dune (1984)

それを認めたシャッダムは説明を求められ、アトレイデスが密かに軍備を整え、やがて自分を脅かすだろうと指摘する。

シャッダムは、従弟のレト・アトレイデス公爵（ユルゲン・プロホノフ）にアラキス占領を命じ、ハルコネンと交替させるつもりだったが、ハルコネンが戻った為に、アトレイデスを攻撃させることを考えた。

ギルドは、レトが問題ではなく、その息子のポール（カイル・マクラクラン）を警戒し、シャッダムに彼の殺害を依頼する。

極秘事項だと伝えたギルドはその場を去るが、シャッダムは、なぜポールの命を狙うのか理解できない。

それを知ったモヒアムは、ポールに会おうとする。

惑星カラダン（アトレイデス家の領地）
ベネ・ゲセリットの道女レディ・ジェシカ（フランチェスカ・アニス）はレトの妃妾となり、産んだ息子がポールだった。

ポールは、副官のガーニー・ハレック（パトリック・スチュワート）、ウェリントン・ユエ博士（ディーン・ストックウェル）、メンタート（人間コンピューター）のスフィル・ハワト（フレディ・ジョーンズ）らに、宿敵ハルコネンの背後には皇帝シャッダムがいることを伝え警戒させる。

先発隊でアラキスに向かう副官ダンカン・アイダホ（リチャード・ジョーダン）に声をかけたポールは、父レトの元に向かう。

レトは、ハワトも優秀さを認める息子ポールを誇りに思う。

モヒアムは、娘を産まなかったジェシカを責め、レトは救わないことを彼女に伝える。

ジェシカは、師であるモヒアムを息子ポールに紹介し、彼女を信じるようにと伝える。

モヒアムはポールを試し、想像以上に苦痛に耐える能力を持つことを確認する。

惑星ギエディ・プライム（ハルコネンの領土）
ウラディミール・ハルコネン男爵（ケネス・マクミラン）は、甥のフェイド・ラウサ（スティング）とラバン（ポール・L・スミス）を呼び、メンタートのパイター・ド・ブリース（ブラッド・ドゥーリフ）がアトレイデスを滅ぼす計画を伝え、それを秘密にするよう指示する。

ハルコネンは、レトの側近にこちらのスパイがいることを知らせるが、誰かは教えなかった。

アラキスに到着したレト、ポール、ジェシカのアトレイデス家は領事となり、ハルコネン側が部隊を残したため警備が増強された。

ダンカンに迎えられたレトは、砂漠の民フレメンについての報告を聞き、彼らがこの惑星を支配しているのではないかという考えを聞く。

香料採取の視察に向かうレトは、生物学者でもあるリエト・カインズ博士（マックス・フォン・シドー）にポールを紹介し、副官ガーニーを伴い出発する。

ポールはカインズを警戒し、フレメンであると疑う。

砂漠を守る虫が採掘場に近づくことに気づいたカインズは、襲来を現場に知らせる。

レトは、採掘場にいる者達に救い出すことを伝えて着陸する。

その場の者達を収容したレトらは飛び立ち、採掘場は、現れた巨大な虫に破壊されて飲み込まれる。

宮殿に戻ったポールは、家政婦のシャダウト・メイプス（リンダ・ハント）から、フレメンが必ず攻めてくることと、内部に裏切り者がいると言われる。

ハワトは、強化した宮殿の警備体制をレトに報告する。

しかし、レトは裏切り者のユエに傷けられ、シールドを解除し新装備のモジュールも破壊したことを知らされる。

ユエは、間もなく現れるハルコネンに近づき、歯に仕掛ける毒ガスを吹きかけることをレトに強要する。

その代りにポールとジェシカの命は救うと言うユエは、レトの歯に毒ガス・カプセルを仕掛ける。

襲来したハルコネンの一団は攻撃を始め、ガーニーは敵を迎え撃つ。

ジェシカとポールはハルコネンに捕えられ、彼女を殺すよう命ぜられたパイターは、砂漠で虫に食わせようとする。

ダンカンも戦いに敗れ、ユエはパイターに殺される。

砂漠に移送されるポールとジェシカは、操縦士を倒して船体を制御する。

ハルコネンは、瀕死のレトが持っているはずの印章がないことを知り、その在りかを聞き出そうとする。

レトは最後の力を振り絞りカプセルを噛み、それをパイターに吹き付けて息絶える。

ジェシカは、レトの死を感じとりショックを受ける。

ポールは移送船を砂漠に不時着させて、ジェシカはその場にあったスティルスーツを彼に渡し、印章があることを確認してユエの裏切りを知る。

悲しむジェシカとは対照的に、ポールは感情をなくしたのか何も感じない。

起きたまま夢を見て未来を知ったポールは、それがこの星の香料のせいであり、ジェシカが自分の妹を身ごもっている事にも気づいていた。

ポールは父レトを想いながら、シャッダムとハルコネンを必ず倒すことを誓う。

ラバンはカインズを捕え、彼のスティルスーツを壊して砂漠に置き去りにするよう命ずる。

岩山に向かったポールとジェシカは、虫に襲われながらも難を逃れ、フレメン達に遭遇する。

ジェシカは、リーダーのスティルガー（エヴェレット・マッギル）に一目置かれ、自分がベネ・ゲセリットの道女であることを伝える。

カインズの娘チャニ（ショーン・ヤング）も現れ、ポールは彼女が夢に出て来た女性だと気づく。

ポールは”ムアディブ”だと名乗り、ジェシカは”サヤディナ”と呼ばれることになる。

ハルコネンはラバンにアラキスを与え、生き残った者達を使い香料を採取し切るようにと指示する。

フレメンの老教母ラマロ（シルヴァーナ・マンガーノ）は、伝統に従い知識を与えて世を去り、ジェシカは生命の水の毒を克服する。

生命の水のパワーで、ジェシカは教母の知識と力を備えた娘アリアを早産する。

拘束されたハワトは、体内に毒を注ぎ込まれる。

ポールはチャニと愛し合うようになり、フレメンに戦いの技を教える。

香料に依存している宇宙を変えるため、その生産を止めて注目を集め、アラキスを宇宙の中心にすることを目的とする。

どのような打撃を加えても壊せない石塔を、ポールは一瞬のうちに破壊して見せる。

音と動作で神経をマヒさせる技で、ハルコネンを全滅させることを教えたポールは、フレメンを率いるには虫を克服する必要があった。

ポールは、虫を乗りこなすフックをスティルガーから渡され、現れた虫によじ登りそれに成功する。

その後、15名の精鋭の護衛を従えたポールは、次々と採掘場を破壊し、2年で香料の生産中止に追い込む。

ラバンは、それをハルコネンには隠していた。

ポールは、生き残っていた頼もしい部下ガーニーと再会する。

その頃、皇帝シャッダムは、アラキスの件を鎮めるようギルドから圧力をかけられる。

シャッダムは、アラキスの生物を全て消滅させるよう命じ、大軍団を派遣する。

皇帝が攻め込んでくることを感じたポールは、生命の水を飲もうとする。

チャニは、男がそれを飲むと死ぬと言って制止するが、ポールは水が全てを救うと言って砂漠に向う。

ポールは縛られて砂の上に横たわり、チャニに生命の水を飲まされる。

苦しみに耐えたポールは、虫をコントロールすることができるようになる。

目覚めたポールは無限のパワーを身につけ、皇帝シャッダムを迎え撃つ。

ハルコネンは、シャッダムがラバンを捕えたことを知る。

シャッダムはハルコネンを呼び出し、ラバンの首を前に、無能な男に惑星を統治させたことを非難する。

その場に現れたポールの妹アリア（アリシア・ウィット）は、兄が歓迎しないことをシャッダムに伝える。

モヒアムは、アリアがレトとジェシカの娘で、ポール・アムディブの妹であることをシャッダムに伝える。

ポールはガーニーらと共に総攻撃を仕掛け、アリアがそれをシャッダムに伝え、彼は反撃を開始する。

アリアは、ハルコネンを嵐の中に葬り去り、ポールらは勝利する。

ポールは、待機する宇宙船で退去するようシャッダムに命ずる。

それを拒まれたポールは、フェイドと剣で戦うことになる。

ポールはフェイドを倒し、そのパワーを見せつける。

その後、ポールは神の領域に達し予言を実現させ、戦いの場には平和を、憎しみの場には愛をもたらして人々に自由を与えた。

ポールは語る、神はアラキスを試練の場とし、我々はそれを受け入れる。

そして天は荒れ狂い、砂漠の惑星に雨が降る。

アリアは叫ぶ、”彼こそクイザッツ・ハデラッハ（究極の超人）”だと。