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光に叛く者 The Criminal Code (1931)

正当防衛とも言える罪で投獄された青年が刑務所長となったその事件の元検事の協力により新たな人生を歩むまでを描く、製作ハリー・コーン、監督ハワード・ホークス、主演ウォルター・ヒューストンフィリップス・ホームズコンスタンス・カミングスボリス・カーロフ他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ハワード・ホークス
製作:ハリー・コーン
戯曲:マーティン・フラヴィン
脚本
シートン・I・ミラー

フレッド・ニブロJr.
撮影
ジェームズ・ウォン・ハウ
テッド・テズラフ
編集:エドワード・カーティス
音楽:サム・ペリー

出演
ウォルター・ヒューストン:マーク・ブレディ
フィリップス・ホームズ:ロバート・グラハム
コンスタンス・カミングス:メアリー・ブレディ
メアリー・ドーラン:ガートルード・ウィリアムズ
ボリス・カーロフ:ネッド・ギャロウェイ
デウィット・ジェニグス:グリーソン
アンディ・ディヴァイン:クラック

アメリカ 映画
配給 コロンビア・ピクチャーズ
1931年製作 96分
公開
北米:1931年1月3日
日本:1932年3月


アカデミー賞 ■
第4回アカデミー賞
・ノミネート
脚色賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
青年ロバート・グラハム(フィリップス・ホームズ)は、街で誘った女性ガートルード・ウィリアムズ(メアリー・ドーラン)とクラブに向かい、彼女に声をかけた男を水差しで殴り殺してしまう。

ガートルードを取り調べた地方検事マーク・ブレディ(ウォルター・ヒューストン)は、被害者が街の実力者だということで騒ぎになることを心配する。

20歳になったばかりの好青年ロバートを、運が悪かっただけだとかばおうとするブラディだったが、罪を認めても刑期を免れることは不可能で、ロバートは10年の刑を命ぜられてしまう。

そしてロバートは、刑務所での単調で絶望的な月日を過ごすことになる。

6年の歳月が過ぎ、重労働と精神的苦痛に耐えてきたロバートに、最愛の母の死の知らせが届く。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
20歳になったばかりの青年ロバートは、ある出来事で男を殴り殺してしまう。
地方検事マーク・ブレディは、好青年ロバートを何とか救うおうとするが、刑を免れることは出来ず、彼は10年の懲役を命ぜられる。
ロバートは、刑務所での絶望的な月日を6年以上も過ごしていた時、最愛の母の死を知らされる。
取り乱したロバートは、脱獄すると言って騒ぎ始めるが、同じ房のギャロウェイらが、それを鎮める。
そんな時、元検事ブレディが刑務所の所長に赴任することになるが、彼を恨んでいる囚人は多くいた。
ブレディはそれに怯まず、かつて自分が担当した囚人ロバートに気づく。
ロバートは所長の運転手となり、その後、見違えるように元気になるのだが・・・。
__________

1929年にブロードウェイで上演された、マーティン・フラヴィンの舞台劇の映画化。

1950年に”Convicted”というタイトルでリメイクされている。

コロンビア・ピクチャーズ社長”暴君”ハリー・コーンハワード・ホークスが製作した作品。 

1930年代に入り、いよいよ頭角を現してきたハワード・ホークスの快心作。

圧倒的な存在感と迫力で、凶暴な囚人をも寄せ付けない、主演ウォルター・ヒューストンの存在を中心に置き、骨太なドラマに仕立て上げたハワード・ホークスの演出手腕は、30代半ばにして貫禄と力強さを感じさせる。

第4回アカデミー賞では、脚色賞にノミネートされた。

ドラマの舞台はほとんどが刑務所内で、主人公の娘の服装のファッションが、いかにもその時代を映し出しているが、古さを全く感じさせない作品でもある。

たった一人で、2000人の囚人を無言で威嚇する、ウォルター・ヒューストンの凄まじい迫力もさることながら、異様な雰囲気を漂わせる囚人ボリス・カーロフの、スクリーン上の魅力は見逃せない。
彼は、同年(1931)の11月に公開される「フランケンシュタイン」で、”歴史的なキャラクター”の”モンスター”を演ずることになるが、本作で裏切り者を殺そうとする時のうしろ姿は、正に”モンスター”を髣髴させる。

人生を諦めそうになるが、刑務所長や囚人にまで助けられながら幸福を掴む青年フィリップス・ホームズ、彼を愛する所長の娘役コンスタンス・カミングス、腹黒い看守長デウィット・ジェニグス、その後ジョン・フォード作品などで活躍する囚人役の、若きアンディ・ディヴァインの出演もファンには嬉しいばかりだ。
*彼が使っていた、食パンのスライサーが妙に印象に残る。


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