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アンネの日記 The Diary of Anne Frank (1959)

第二次大戦中、ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害の犠牲になったアンネ・フランクの日記を基に製作された作品。
製作、監督ジョージ・スティーヴンス、主演ミリー・パーキンスシェリー・ウィンタースダイアン・ベイカーリチャード・ベイマー他共演のドラマ。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ


スタッフ キャスト ■
監督:ジョージ・スティーヴンス

製作:ジョージ・スティーヴンス
原作:アンネ・フランク
脚本
フランセス・グッドリッチ

アルバート・ハケット
撮影:ウィリアム・C・メラー
編集
デヴィッド・ブレザートン

ロバート・スウィンク
ウィリアム・メイス
美術・装置
ライル・R・ウィーラー

ジョージ・W・デイヴィス
ウォルター・M・スコット
スチュアート・A・レイス
衣装デザイン
チャールズ・レマイア

メアリー・ウィリス
音楽:アルフレッド・ニューマン

出演
ミリー・パーキンスアンネ・フランク

シェリー・ウィンタースペトロネラ・ファン・ダーン/アウグステ・ファン・ペルス
ダイアン・ベイカーマーゴット・フランク
リチャード・ベイマーペーター・ファン・ダーン/ペーター・ファン・ペルス
ジョセフ・シルドクラウトオットー・フランク
ガスティー・ヒューバーイーディス・フランク
ルー・ジャコビファン・ダーン/ヘルマン・ファン・ペルス
ダグラス・スペンサークラーラ/ヴィクター・カグラー
ドディー・ヒースミープ・ヒース
エド・ウィンアルバート・デュッセル/フリッツ・プフェファー

アメリカ 映画
配給 20世紀FOX

1959年製作 180分
公開
北米:1959年3月18日
日本:1959年9月
製作費 $3,000,000


アカデミー賞 ■
第32回アカデミー賞

・受賞
助演女優(シェリー・ウィンタース
撮影(白黒)・美術賞(白黒)
・ノミネート
作品・監督
助演男優(エド・ウィン
音楽(ドラマ・コメディ)・衣装デザイン(白黒)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
1945年。
第二次大戦は終結し、オランダの首都アムステルダムも解放された。

オットー・フランク(ジョセフ・シルドクラウト)は、強制収容所の生活を生き延び、1年前まで身を隠していた家に立ち寄る。

そこに、2年間、自分達を匿ってくれたミープ・ヒース(ドディー・ヒース)とクラーラ(ダグラス・スペンサー)が現れる。

ナチスに捕われるまでの2年間、恐怖に怯えながら過ごしたその家で、フランクミープから、娘アンネ(ミリー・パーキンス)の日記帳を渡される。
__________

日記は、1942年7月9日から始まる。

ヨーロッパ各地でナチスによるユダヤ人迫害が続く中、ユダヤ系ドイツ人のフランクとその一家は、妻イーディス(ガスティー・ヒューバー)の母国オランダに亡命してきた。

アンネと父母、姉のマーゴット(ダイアン・ベイカー)の一家は、好意的なミープクラーラの香味料工場の屋根裏部屋に身を潜めることになる。

ファン・ダーン(ルー・ジャコビ)と妻ペトロネラ(シェリー・ウィンタース)、息子のペーター(リチャード・ベイマー)がフランク一家を迎え、同居することになる。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
アムステルダム
ホロコーストを生き抜き、2年間を過ごした隠れ家に戻ったオットー・フランクは、現地協力者ミープクラーラに再会して、娘アンネの日記帳を渡される・・・。
フランクは、妻イーディスの母国であるオランダに、娘マーゴットアンネを連れて亡命してくる。
ミープクラーラの香料工場の屋根裏部屋に身を隠すことになったフランク一家は、ファン・ダーン一家との共同生活を始める。
アンネは、先の見えない隠れ家生活を始めるが、多感な時期に一歩も外に出られないもどかしさや、母との確執などの悩みを抱える。
そんなアンネは、良識のある父親のフランクや、ファン・ダーンの息子ペーターらに見守られ精一杯生き抜こうとするのだが・・・。
__________

第二次大戦中、ナチス・ドイツによるユダヤ人迫害の犠牲になったアンネ・フランクの日記が、一家で唯一人の生存者である彼女の父オットー・フランクの尽力で1947年に出版されて世界的ベストセラーとなり、それを基に製作された作品。

アンネに限らず、同じような犠牲者がどれだけいたかと思うと胸が締め付けられる思いだが、物語自体は、大人の女性へと変わる、思春期を迎えて難しい時期に差し掛かる多感な少女の物語に終始し、冒頭とラスト以外はそれほど悲壮感は感じない。

各シーケンスごとの、ジョージ・スティーヴンスの演出は実に丁寧で力強く、舞台がほとんど密室である約3時間の長編にも拘らず全く長さを感じることはない。

美しい感動のドラマでもあるが、隠れ家の家族間の争いや、実際のアンネと母イーディスとの確執などもしっかりと描かれ、当然ながら美談だけに終わっていないところも注目点だ。

第32回アカデミー賞では8部門にノミネートされ、助演女優(シェリー・ウィンタース)、撮影(白黒)、美術賞(白黒)を受賞した。
・ノミネート
作品・監督
助演男優(エド・ウィン
音楽(ドラマ・コメディ)
衣装デザイン(白黒)

ジョージ・スティーヴンス自身が発掘した、写真のモデルをしていたミリー・パーキンスは悲劇の少女というイメージの強いアンネを、明るく快活に演じている。

アカデミー助演賞を受賞した、喜怒哀楽の表現が素晴しいシェリー・ウィンタース、同じく助演賞候補になった名優エド・ウィンの、ひねくれ者の歯科医の怪演も光る。

ジョセフ・シルドクラウトも、家族で唯一人の生き残りとして、どれだけ辛い思いをしたか察するに余りあるオットー・フランクの人格者ぶりを見事に表現する好演を見せる。

爽やかな青年リチャード・ベイマーと、アンネとは対照的な、無口で内気な姉のマーゴットを演じたダイアン・ベイカーの抑えた演技も印象的だ。

ほとんど屋根裏部屋のセットの中で時折登場するウィリアム・C・メラーの青空のショット、アルフレッド・ニューマンの感動的な主題曲も素晴しい。

主人公アンネとの確執に悩む母親役のイーディスガスティー・ヒューバー、実際の人物はヘルマン・ファン・ペルスで日記上ではファン・ダーンルー・ジャコビ、同じくヴィクター・カグラー役で日記上のクラーラ役のダグラス・スペンサーミープ・ヒースドディー・ヒースなどが共演している。


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