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ローマ帝国の滅亡 The Fall of the Roman Empire (1964)

繁栄を極めたローマ帝国の滅亡の始まりを描く。
監督アンソニー・マンの力感溢れる演出が光る歴史劇の超大作。
主演ソフィア・ローレンスティーヴン・ボイドアレック・ギネスジェームズ・メイソンクリストファー・プラマーアンソニー・クェイルメル・フェラーオマー・シャリフ他共演。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(歴史劇)


スタッフ キャスト ■
監督:アンソニー・マン

製作:サミュエル・ブロンストン
脚本
ベン・バーズマン
バジリオ・フランキーナ
フィリップ・ヨーダン
撮影:ロバート・クラスカー
編集:ロバート・ローレンス
音楽:ディミトリ・ティオムキン

出演
ルシラソフィア・ローレン
リヴィウス:スティーヴン・ボイド
マルクス・アウレリウスアレック・ギネス
ティモニデス:ジェームズ・メイソン
コンモドゥスクリストファー・プラマー
ヴェルルス:アンソニー・クェイル

クレアンダーメル・フェラー
バロマー:ジョン・アイアランド

ソハマス:オマー・シャリフ
ユリアヌスエリック・ポーター

ナイジェル:ダグラス・ウィルマー
元老院議員:フィンレー・キュリー
クラウディウス:ピーター・デーモン
ポリュビオス:アンドリュー・キア

ウィクトリヌス:ジョージ・マーセル

アメリカ 映画
配給 パラマウント・ピクチャーズ

1964年製作 180分
公開
北米:1964年3月26日
日本:1964年7月11日
製作費 $19,000,000
北米興行収入 $4,750,000


アカデミー賞 ■
第37回アカデミー賞

・ノミネート
作曲賞


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
紀元180年。
ローマ皇帝マルクス・アウレリウス(アレック・ギネス)は、ドナウ川流域で異民族の討伐に当たっていたが、彼らとの話し合いの時がきたことを悟る。

相談役でもあったギリシャ人哲学者のティモニデス(ジェームズ・メイソン)と意見を交わしていたアウレリウスは、蛮族との戦いを指揮した、ローマ軍団指揮官リヴィウス(スティーヴン・ボイド)を迎えて、共存の話し合いを持つ考えを伝える。

アウレリウスは、戸惑うリヴィウスに、ババリアの蛮族のリーダー、バロマー(ジョン・アイアランド)を、生かして連れて来るよう命ずる。

リヴィウスは、父アウレリウスの病を気遣う息女ルシラ(ソフィア・ローレン)に心を寄せていた。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
紀元180年。
ローマ皇帝マルクス・アウレリウスは、異民族討伐の戦いに終止符を打つべく、病のために死を覚悟する。
アウレリウスは、世継ぎの器でない息子のコンモドゥの代わりに、ローマ軍団指揮官のリヴィウスを、自らの後継にすることを、娘のルシラに伝える。
リヴィウスは戸惑い、父アウレリウスが彼を後継に指名したことで、コンモドゥスは兄弟のように育ったリヴィウスに対し、態度を一変させて敵意を抱く。
その後、二人の対立は決定的となるのだが、惹かれ合うリヴィウスとルシラは、後継問題などを乗り越え愛を確かめ合う。
一方、皇帝暗殺計画が練られた結果、盲目の預言者クレアンダーが、アウレリウスを毒殺する。
リヴィウスは、周囲の混乱を避けるために、アウレリウスの遺志に反してコンモドゥスを称え、彼は自ら帝位につき、ローマに凱旋する。
失意のルシラは、アルメニアの王子ソハマスの元に嫁ぎローマを去る。
その後コンモドゥスは、東方民族に重税を課し、ローマは平和を求めるべきだという元老院議員から声をが上がり、リヴィウスを裏切り者扱いする。
そしてコンモドゥスは、リヴィウスを北方に追いやり、警告に来たルシラも追放してしまうのだが・・・。
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物語と登場人物が「グラディエーター」(2000)とほぼ同じであるため、両作を観比べることをお勧めします。

グラディエーター」では、五賢帝最後の皇帝マルクス・アウレリウスに仕える軍団指揮官が剣闘士になり、コンモドゥスへの復讐劇(かなり脚色された)であるのに対し、本作は同作よりも事実に近い設定となっている。

改めて本作を観ると、構成やキャラクターの演技を含めて「グラディエーター」に似ていて、同作は間違いなく本作を参考にしていると思われ、リメイクに近い作品とも言える。

圧巻は、スペイン各地で行われたロケとフォロ・ロマーノを再現した巨大なセットであり、その圧倒的迫力は見ものだ。

第37回アカデミー賞で作曲賞にノミネートされたディミトリ・ティオムキンの音楽は、テーマ曲こそいつものイメージと違うものの、劇中の音楽は彼らしい楽曲となっている。

主演のソフィア・ローレンの輝くような美しさは際立ち、名だたるベテラン俳優に引けをとらない熱演を見せている。

どうしても「ベン・ハー」(1959)のメッサラとダブってしまうスティーヴン・ボイドだが、統率力と先見の目を併せ持つ、正義感溢れるローマ軍人を好演している。
メッサラのイメージを払拭するための措置か、金髪が彼のイメージに合わないことが気になる。

判断力に欠ける皇帝コンモドゥスを演ずるクリストファー・プラマーの怪演も注目だ。

ローマの帝国としての繁栄に終止符を打つため、あえて息子を後継としない判断をするマルクス・アウレリウスを重厚に演ずるアレック・ギネス、その相談役である哲学者のジェームズ・メイソンコンモドゥスの父親だったことが明らかになる、彼の部下アンソニー・クェイルアウレリウス暗殺の実行犯メル・フェラーババリアの蛮族の首領ジョン・アイアランドルシラの夫で出番が少ないのが残念なオマー・シャリフ、後の皇帝ユリアヌスエリック・ポーター元老院議員ダグラス・ウィルマーフィンレー・キュリー、軍団指揮官アンドリュー・キアジョージ・マーセルら、個性派ベテランが脇を固めている。


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