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飾窓の女 The Woman in the Window (1944)

心理学の助教授が気になっていた絵画のモデルと会ったことで思いもよらぬ犯罪に巻き込まれてしまう・・・
製作、脚本ナナリー・ジョンソン、監督フリッツ・ラング、主演エドワード・G・ロビンソンジョーン・ベネットレイモンド・マッセイ他共演によるフィルム・ノワールの傑作。

アカデミー賞 ■ ストーリー ■ 解説


ドラマ(サスペンス/犯罪)


スタッフ キャスト ■
監督:フリッツ・ラング

製作:ナナリー・ジョンソン
原作:J・H・ウォリス”Once Off Guard”
脚本:ナナリー・ジョンソン

撮影:ミルトン・R・クラスナー
編集:マージョリー・ジョンソン
音楽
アーサー・ラング

ヒューゴ・フリードホーファー

出演
エドワード・G・ロビンソン:リチャード・ウォンリー教授
ジョーン・ベネット:アリス・リード
レイモンド・マッセイ:フランク・レイラー地方検事
エドマンド・ブレオン:マイケル・バークステイン医師
ダン・デュリエ:ハイト/ティム
アーサー・ロフト:クロード・マザード/フランク・ハワード/チャーリー
ロバート・ブレイク:ディッキー・ウォンリー
ドロシー・ピーターソン:ウォンリー夫人

アメリカ 映画
配給 RKO
1944年製作 99分
公開
北米:1944年11月3日
日本:1953年11月


アカデミー賞 ■
第18回アカデミー賞

・ノミネート
作曲賞(ドラマ・コメディ)


*詳細な内容、結末が記載されています。
ストーリー ■
ニューヨーク、ゴッサム大学の心理学助教授リチャード・ウォンリー(エドワード・G・ロビンソン)は、妻(ドロシー・ピーターソン)と子供達ディッキー(ロバート・ブレイク)らを夏の休暇旅行に送り出す。

その後ウォンリーは、友人フランク・レイラー地方検事(レイモンド・マッセイ)と医師のマイケル・バークステイン(エドマンド・ブレオン)と共に憩いの一時を過ごす。

2人と別れたウォンリーは、酔いが回り疲れたので、クラブのラウンジで暫く休むことにする。

居眠りをしていたウォンリーは目覚め、クラブを出て、以前から気になっていた隣の画廊の絵を眺める。

すると、突然その絵のモデルだと分かる女性アリス・リード(ジョーン・ベネット)が現れ、ウォンリーは目を疑ってしまう。

意気投合した2人はバーに立ち寄り、アリスのアパートで他の絵を見せてもらうことになる。
...全てを見る(結末あり)


解説 評価 感想 ■

*(簡略ストー リー)
平凡な毎日を送る大学の心理学の助教授リチャード・ウォンリーは、日頃から気になっていた絵画のモデル、アリスと偶然に知り合い、意気投合する。
アリスのアパートで絵を見せてもらうことになったウォンリーだったが、そこに、彼女の愛人らしき男フランクが現れ、2人は襲われてしまう。
しかし、ウォンリーがフランクを殺害してしまい、彼は動揺して自首しようともする。
ウォンリーは、立場上、身の破滅を悟り、考えた挙句に完全犯罪を実行するのだが、事件は思わぬ方向に向かう・・・。
__________

1942年に発表された、J・H・ウォリスの著書”OnceOff Guard”(後に原題に同じ”The Woman in the Window”となる)の映画化。

公開時はラストが不評だとも言われたが、フィルム・ノワールの代表作にして傑作と言える作品でもある。

本作は好評価を得て評判となり、翌年ほぼ同じスタッフ、キャストで「緋色の街/スカーレット・ストリート」(1945)が公開された。 

予備知識がなく、初めて本作を見た場合、”フィルム・ノワール”作品に出演するエドワード・G・ロビンソンは、間違いなく悪役で登場するであろと考える。
顔は厳ついが、家族思いで温厚そうな中年紳士として登場する彼に驚いていると、たちまち彼が殺人を犯してしまうのには、度肝を抜かれてしまう。

冒頭から、フリッツ・ラングの魔術のような、スリリングな演出に翻弄されてしまい、物語に引き込まれながら、クライマックスの主人公の行動に頭を抱えた瞬間、とてつもないどんでん返しが待ち受けているという、ナナリー・ジョンソンの脚本も圧巻だ。

第18回アカデミー賞では、アーサー・ラングヒューゴ・フリードホーファーが、作曲賞(ドラマ・コメディ)にノミネートされた。

怯える平凡な学者、専門の心理学を利用した絶妙な偽のアリバイ作り、そして恐怖に怯える犯罪者であるエドワード・G・ロビンソンの、ユーモアをまじえた重厚な演技には唸らされる。

結局は絵の中のモデルでしかなかったという、殺人の共犯者で美しいヒロイン、ジョーン・ベネット、あまりの鈍感さが、後から思うと、”夢”の証明のような検事レイモンド・マッセイと医師エドマンド・ブレオン、恐喝犯とドアマンのダン・デュリエ、被害者と主人公の帽子を預かるクラブの職員アーサー・ロフト、主人公夫人ドロシー・ピーターソンと子役時代のロバート・ブレイクが主人公の息子役で登場する


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